・肝に銘じておくこと。
1.ある心的現象が「決して言葉で表せない」等と言われることが度々ある。それらは、しばしば「実在性は確信するが、その根拠は示せない」ものとして表白される。
2.しかし当の心的現象は「言葉で表せない」ものとして指し示されるが故に実在性を得ている、つまり特定の心的現象として弁別可能であるという事実が、これが「繰り返し生成されうるものであること」を保証している。
3.繰り返し生成されるものであるという事実は、それがアルゴリズムとして記述可能ということを示している。
4.従って、言葉に出来ない感情だとか印象だとか、心的な現象は、結局のところアルゴリズムとして記述可能である。
(5.)よって印象や確信などは、(根拠などなくとも、或は本人が本当はそうは思っていなくとも)アルゴリズムが成立しさえすれば生成される。
*ただし、アルゴリズムは動的に再編成されることがあるようだ。この再編成について関数的に記述可能か否かは不明である。